2006.4
「豆の木」NO10


anthology
雲  西原天気  きらきらと仏間をよぎる金魚かな  
空のとほくの 太田うさぎ  薄原きらり少年とは速度
犬の眉 岡田由季  朧夜のぬるき水にて飲む薬
イルカショー 小野裕三  白木蓮そこから先が夜の服
冬の音   川田由美子    冬の音かな剥落の万華鏡    
少年に 菊田一平  あや取りの塔が崩れて夏の月
まざって こしのゆみこ  啄木鳥の一心不乱に太りけり
足の指 齋藤朝比古  朝顔のすぼむ力のありにけり
テラコッタ 高橋洋子  笛のやう口すぼめをり糸蜻蛉
剣玉少年 田島健一  謹賀新年まなこきれいな蛸つかみ
月野ぽぽな  街灯は待ち針街がずれぬよう
かまぼこみたいに 峠谷清広  父と母かまぼこみたいに花見かな
中嶋憲武  湯上りの裸の通り過ぎし居間
月なんて 三宅やよい   襞多きふらんす人形月なんて
すき焼き 宮本佳世乃  金魚玉何か欠けたる者同士
まるはだか 矢羽野智津子    くれよんのまるはだかなり若葉風
さらさら 吉田悦花  さらさらと魚の記憶の朝寝かな
雛の貌 井上広美  消しゴムという柩あり修司の忌
みな泣いて 殖栗 歩  みな泣いて生まれてきたり花杏
石畳上 上野葉月  朝桜魚類くまなく顎を持つ
遠藤 治  駅のあと駅前のあと日脚伸ぶ
祭来る 大石雄鬼  水玉の水の破れて祭来る



タナカヒロシと僕と母と田中誠  ★    中嶋憲武
あさってのために  ★    遠藤 治
四T鷹女の場合  ★    三宅やよい
豆の木的俳句生活Dチャット2006.1.14
俳句のダメなところ
2005年合宿記
虎の穴合宿記  ★    遠藤 治 
滝沢最後の句会  ★    上野葉月
                 
旅ノートF北スペイン  ★    こしのゆみこ
2005年20句競作豆の木賞 2005豆の木ノート  ★    西原天気
2005豆の木ノート



表紙 こしのゆみこ陶作品「晴れた美術室」     







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