初芝居     
 菊田一平

初東風や針金太き葡萄棚
たかく積む鏡開きの紙コップ
雪吊りの蓬莱島をひきしぼる
ついばみの痕のありけり凍み豆腐
不器用のつよく突きたる手毬かな
助宗の腸のもも色雪が降る
女正月空の青さを言ひあへり
如月や鶏のついばむ鶏のかげ
初芝居星の流れて了りけり
時に高なるハングル放送余寒なほ


豆の木no.4indexへトップページへ
inserted by FC2 system