はなだいろ     
   岡田由季

誰か一人足りないやうな花疲れ
恋猫の抜けて来し闇縹色
赤ん坊に見えてゐる色春日影
如露に水わづか残りし母の家
深夜バスしばらく止まる星祭
シスターがシスターに枇杷渡しけり
父と子が母のこと言ふプールかな
朝礼の一人上向く今日の秋
間取り図のコピーのコピー小鳥来る
神の留守輪ゴムは祖母が管理する


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