玉乗り             
  齋藤朝比古    

暴投のキャッチボールの四日かな
寒泳の髪乾くまで獣めき
卒業の椅子いつせいに軋みけり
蟻穴を出づるせつなは空を見て
蒼朮を焚きし家より静かな子
眼帯の真白き四万六千日
サングラス砂を払ひて砂に置く
猫の背にほこと骨ある良夜かな
玉乗りのふつと定まり冬銀河
白菜を抱へ両国橋渡る


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