黙礼
白井健介
看護婦に笑顔の余韻今朝の冬
猟犬の直系にして寝てばかり
盃を確
(しか)
と持ちたる嚔かな
諸矢しつ復
(ま)
た手を焙る弓始
椿落ちて獣医深手を負ひにけり
持ち帰りたき尾道のしゃぼん玉
鍵盤をみがく音らし蝶の昼
死を俟たず香具師の掬へる金魚かな
やはりいちごにすべきであつた掻氷
黙礼をもて投了の扇かな
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