わたくし
吉田悦花
蛍火を見てから大胆な歩幅
蟻地獄まぶたゆっくり閉じていく
苦瓜食む暴風圏のしづかなり
天の川わたくしビニールの羽たたむ
月明のくるぶし神の動悸かな
秋の海羽のかたちの街路灯
にんじん畑雲にのりたくなっている
地にふれぬ木馬の肢や冬満月
冬青草母は大きな祠かな
亀鳴けりうすももいろの我が歯茎
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