ピラニア
吉野秀彦
十秒もあれば寒満月昇天
狙撃手の銃口であり寒椿
大寒や指先鬼が食いちぎる
日本の安堵集めて蒲団干す
ふらここや成層圏を突き破る
野を捨てた子々孫々に水温む
喜怒哀楽見せぬ面なり初蛙
ピラニアを解凍したい夕薄暑
吾子の伸び海月が骨を持つ如し
破裂まで石榴に託す純愛
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