いち抜けた
吉野秀彦
七福の足揃いおり堀炬燵
地の温み確かめていく初の蝶
鯉幟雨を飲み干す覚悟なり
青嵐地球の果てから飛んで来る
武者人形まずは刀が盗まれり
雷や太き寝息の吾子と寝る
大旱我が影ばかり死に急ぐ
酷暑来て万物の長 いち抜けた
葦分け入る私の空がありそうで
墨汁の底の眼や寒の月
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