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近恵
ワッフルの穴へはちみつ目借時
春塵を巻き込んでゆくマーチかな

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齋藤朝比古
遠投の人を彼方に春浅し
桃の花電話ひとつの営業所

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高橋洋子
さんしゅゆの安南の匣を買います
ばうむくーへんならんでならんではる

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田島健一
手の中にくじら七頭ひとつは母
好日や客むささびとなり帰る

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矢羽野智津子
型紙に原っぱありて春の風
窯出しを明日に控へ星凍つる

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遠藤治
しばらくは種物となり夢を見る
徒歩ならば春昼叫ぶなら未来

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岡田由季
冬帽子日本人だとすぐばれる
公魚を釣りて地球を軽くする

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