◇◆◇7月の競作◇◆

感想は掲 示板にどうぞ。




しまいちろう

深追いを教師が止めし桜桃忌
立葵耳の後ろに息あたる



高橋 洋子
茄子焼いて髪を短くしていたり
たぶん七月たぶん犬の美容師



吉田悦花
木耳を炒めサッカーゴール音
花菖蒲ときどきジェットコースター


 
矢羽野智津子
国籍の違ふ親娘やかき氷
コピー機に消ゆる色あり夏至夕べ



吉野秀彦

肯うは日が欠けること夏至の雨 
生き継ぐよ裏磐梯の若楓  



上野葉月
星生るる納涼ほしいままにして
岩清水宇宙と府中区別なく



岡田由季
独逸語のバージョンもあり雨蛙
白玉を食べて銀座のつづきかな



片岡秀樹
家中の瓶を数える栗の花
哲学の胎盤梅雨の四畳半



キーヨ先生
若き日の私を探す夏野かな
茄子の花初恋の人の髪の夢



こしのゆみこ
青葉木菟母をゆらしておりにけり
雪渓の風はときどき鈴鳴らし



古城いつも

六月の雨期とは甘き美生柑
花籠に栄養ドリンク六月盡



齋藤朝比古

金魚売水面鎮めてより歩く
晴れ晴れとすることの無き蛍かな



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