石山昼妥
秋思かな何でも握る赤子の手
刈田道立て看板に半裸美女
岡田由季
執筆のための逗留鵙日和
ピザ窯の屋根の三角星月夜
キーヨ先生
蚯蚓鳴く女が嫌になりにけり
身にしみて男も嫌になりにけり
こしのゆみこ
まんまるのかたちになりて冬ざるる
木の実降るよう口からひとりごと
齋藤朝比古
星流る星配られてゐるやうに
小春日や大道芸を遠巻きに
しまいちろう
反核のたすきをとりて夜寒かな
荒れる露人六本木派出所の夜長
矢羽野智津子
草もみぢ鬼のうしろにまた一歩
まだ力余してゐたる櫨紅葉
吉田悦花
とんぼうに越され谷中の人力車
飼ひ主も犬も童顔水澄めり
吉野秀彦
だめよだめだめ的間合い菊人形
茨木先生の無邪気な瞳新走
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