齋藤朝比古
日だまりを新しくして福寿草
ふるさとの起伏しつかり初鴉
しまいちろう
落語家や夜鳴の箸を口で割り
冴え返る安倍政権のあと四年
矢羽野智津子
雪をんななれど福耳かも知れぬ
接点は飼ひ猫タマや賀状来る
吉田悦花
寒林へ届く無題のメールかな
薄氷へ一歩踏み出す尊徳像
吉野秀彦
雨だれの大粒となり春隣
春の水わたし絶縁体でない
石
山昼妥
「バイエル」はまづ鯛焼を持たすべし
今日からは(当社比)春隣
上野葉月
一月の旦那制作委員会
アルタバーン王庇護のもと探梅
岡田由季
靴のみは上等を履き旅始
プラレール行く手に冬の森ありぬ
こしのゆみこ
ドアノブを回す音する木芽時<
おそるおそる開く北窓が軽い
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