こしのゆみこ
肩越しの草笛やがて追い抜かれ
肩百回たたけば上がる夏の月
齋藤朝比古
凡百の凡のひとりとして泳ぐ
蛇衣を脱ぎし蒼さとなりにけり
しまいちろう
先生も生徒もアフロ衣更
かういふとこ初めてかと黒苺
矢羽野智津子
魚市場氷に眠る青涼し
青嵐ダム湖静かにたたへたり
吉田悦花
若冲の象のまなざし夏立てり
そら豆の明るさ君の明るさよ
吉野秀彦
顎あげて山車の芸者の三社祭
万緑や失速の風に名をつけよ
石
山昼妥
居敷当なき浴衣のみ吊し売り
白玉の真中の微熱いとほしむ
岡田由季
B型と射手座の多し蓮見舟
腰痛のある日と無き日苔の花
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