こしのゆみこ
セーターの闇ほの甘くもうしばし
末枯れのような背中をぽんとする
佐々木紺
野分晴言葉はふりつもるばかり
合言葉決めて菊人形になる
しまいちろう
三ノ輪から町屋への旅毛糸編む
分校は冬の海市の果てにあり
中内火星
一冬かけてロシア全土を凍らせよ
師走になって昭和になる商店街
矢羽野智津子
アルパカの毛糸ざつくり編みゐたり
パズル手にラーメンすする文化の日
吉田悦花
白菊の祭壇富士山のかたち
「夏の終りのハーモニー」秋の葬送曲
岡田由季
燕もう帰つたと言ひ中学生
炬燵から猫三匹を取りだしぬ
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