こしのゆみこ
敷居まだ高すぎないか蛍呼ぶ
健康のために歩いてゆく海市
佐々木紺
渦潮や恋もねむりも落ちるもの
人にアレグロ我にラルゴの行春は
しまいちろう
行春のマンショングルリに足場かな
豆腐屋の湯気膨らむや復活祭
鳥山由貴子
黄砂降る柩の中にある隙間
無防備なままにひかがみ浦島草
中内火星
夜が味方になるくらい夏の風
思った以上いたたまれなく金魚
矢羽野智津子
独活和えや酒飲めさうな顔なのに
独活掘りて山に合掌して帰る
吉田悦花
春一番新幹線の鼻伸びし
カヌーゆく目黒川いま桜川
内野義悠
かのハグの解釈青芝の速力
青葉木菟招く複製の鍵穴
岡田由季
蝶の昼逆さまに干すエコバッグ
蕨狩恋の話へ生返事
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