いつか
瀬間陽子
桃の日のタオルの硬い平和かな
蟹いつか見える不幸をよこぎれり
母と遭う蛇は優しい此の世かな
ゆすらうめふたしかな靴紐むすぶ
宿題のすきまに細い滝のあり
しあわせはきのうの花火拾うかな
嘘をつく河のはやさで梨をむく
新松子夜明けのように家族はへる
冬三日月ともだちの子をさわった手
少しおとなに会いたくなって鮫を見る
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